村井氏によれば、パートナー企業との協業により、日本市場でビジネス機会を発掘できた件数は年々増大しているという。2012年の70〜80件に対して2013年は約100件、2014年は約200件に増えた。さらに、2015年は約300件と高い目標を設定している。「パートナー企業との協業によるソリューションの提供は、顧客にとっても、パートナー企業にとってもメリットは大きく、Win−Winのビジネスモデルである。顧客からの需要は今後も増加する」との見通しを述べた。
2015年は前述の通り、協業の主なテーマとして、Robust Application、Heterogeneous core、IoT-Gateway/SecurityおよびIoT-Edge node/Connectivityの4つを挙げた。もちろんそれ以外のテーマについても対応していく考えだ。Robust Applicationは、車載用途で同社が長年培ってきた機能安全に関する半導体製品やソフトウェア、開発環境などの技術基盤を、産業機器など車載用途以外にも展開していくためのプログラムである。Heterogeneous coreは、ARM Cortex-AとCortex-Mを1チップに集積したプロセッサ「i.MX 6SoloX」の新しい用途開拓につながるシステム提案を目指している。
IoT(モノのインターネット、同社ではInternet of Tomorrowととらえている)に関しては、2つのテーマを設定した。IoT-Gateway/Securityは、ビッグデータ収集の要となるゲートウェイで、同社が得意とするセキュリティ技術を活用したソリューションの開発/提案に主眼を置く。IoT-Edge node/Connectivityは、ウェアラブル機器や各種センサー機器の次世代製品やシステム構築のための新しい手法などを開発し、提供していく予定である。
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