さらにホストPCからの設定機能の1つとして、昨今のオシロスコープに搭載されているオートセット機能を無効にする機能を実装した。同社は「オシロスコープのオートセット機能は、便利な半面、オシロスコープの機能を学ぶには不適切であり同機能を学生には使用させたくないという教育現場の声に応える形で実装した」とする。
またTSL3000Bには、学生の実習効率を高める機能も盛り込んだ。その1つがオンラインでのテスト結果取得/保存機能だ。各テストベンチ単位で独自URLを持つWebページが作成可能で、同ページにテスト結果を保存できる。各ページのURLをQRコードで出力できる機能も搭載。学生がQRコードを使ってスマートフォンなどからWebページにアクセスし、テスト結果の保存、取得が手軽に行えるようにした。
その他、計測器の稼働状況を自動取得する機能などを搭載している。
「設定に要した時間を大幅に短縮できる他、オートセット機能の無効化やオンラインでの結果取得機能により、学生の不正も防ぐことができ、結果的に学生の実習効率を高められるソリューションだ。既に、中国の教育現場で試験運用した結果、一定の効果を確認しており、日本の教育現場や企業での計測器を使った研修現場でも有効活用してもらえるだろう」とする。
テクトロニクスは近年、教育現場向けの計測器のラインアップ強化を実施。2014年に、5万円程度の低価格オシロスコープ「TBS1000Bシリーズ」*1)を発売した他、2015年にも8万円を切る任意波形/ファンクションジェネレータ「AFG1022型」*2)といった教育現場向け低価格製品を発売。今回の計測器ネットワーク管理ソリューションも、TBS1000BシリーズやAFG1022型やキースレー製DMMなどと合わせて、広く提案していく予定だ。
*1)関連記事:進化した「4万円台オシロ」、価格そのままで性能と機能は2倍に
*2)関連記事:8万円を切る任意波形/ファンクションジェネレータ
TekSmartLabの価格は、TSL3000Bが77万7000円、TBX3000Aが1台2万5800円(いずれも税別)となっている。
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