amsは、センサーソリューション・デザインセンター(以下、東京デザインセンター)を東京都内に新設し、本格的に業務を開始した。顧客の要求を反映したASICやアナログICの設計体制を一段と強化する。
amsは2015年5月13日、東京都内で会見し、センサーソリューション・デザインセンター(以下、東京デザインセンター)を新設し、本格的に業務を開始すると発表した。同社は車載や産業機器、医療機器向けセンサーを中心に日本市場で事業を拡大している。顧客の要求を反映したASICやアナログICの設計体制を一段と強化する。
東京デザインセンターは、全世界で13番目のデザインセンターとなる。新たに9人のエンジニアを採用した。これを機にamsジャパンのセールスチームもこれまでの9人体制から12人に増員するなど、総勢21人で日本の顧客をサポートしていく体制を整えた。さらに、これからも日本市場において、デザイン案件の増加が期待されることから、今後5年以内には、アナログ回路設計者を中心に、東京デザインセンターにおける設計エンジニアを20人程度の規模まで拡充していく計画である。
同社は日本市場において、事業規模を拡大している。COO(最高執行責任者)を務めるThomas Stockmeier氏は、「日本市場では、車載向けや産業機器向けセンサーや医療用イメージング製品の事業で成功を収めている。顧客の要求に応えていくための品質保証(QA)ラボも東京に設置している。車載ユーザーからの問い合わせに対しては、24時間以内に解析レポートを提供している。必要であれば、より詳細な解析を行うことができるフィリピンのチームと連携し、迅速に対応している」と話す。
こうした日本での活動が成果として数字に表れている。日本におけるデザイン件数は、車載用、産業用、医療用のASIC設計を中心に、年平均成長率が60%に達している。「日本での売上高も2012年から2015年にかけては毎年2倍で増加した」(Stockmeier氏)という。
今回の東京デザインセンター開設も、こうした事業拡大を背景としたもので、顧客に対するサポート体制をさらに強化する狙いがある。Stockmeier氏は、「当社の製品を十分に使いこなすためには、高度な専門知識が必要である。一方で顧客とは同じレベルの言語で意思疎通を図る必要がある」ことから、専門知識を有する設計エンジニアを新たに採用して、エンジニアリング能力の増強を図った。
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