基地局やスマートフォンで確固たる地位を築いたHuawei。同社のモバイル戦略は新たなフェーズに入っている。次のフェーズでは、限られたメンバー企業だけが参加できる“円卓会議”のようなグループ関係を構築し、相互に技術貢献を図るという。同社のマーケティング担当者は、「まずはGoogleとの提携を目指す」と言い切った。
TencentやAlibaba、Xiaomi(シャオミ)といった中国の企業は、オンライン戦略を駆使して地方の家電市場に積極的に参入している。こうした中、中国の通信大手であるHuaweiは、これまで以上に興味深い戦略を取っている。
Huaweiは、中国のインターネット大手と手を携えるのだろうか。それとも独自の路線を突き進むのだろうか。
EE Timesは、Huawei Consumer Business Groupの戦略マーケティング部門でプレジデントを務めるShao Yang氏にインタビューを行った。同氏は、戦略マーケティングの責任者として、われわれの予想とは異なる戦略を描いていた。「まずは、Googleとの提携から始めたい」。Yang氏はこう語っている。
中国のハイテク企業は、ウェアラブル機器を手掛ける新興企業であれ、スマートフォンメーカーであれ、インターネット大手であれ、ほとんどの企業が中国全土をビジネスの対象と捉えている。だが、Huaweiは違う。
Huaweiは、世界を見据えている。Yang氏は、「当社は、モバイル戦略の第2フェーズに入る準備を進めている。このフェーズでは、全てのモノが(スマートフォンを介する場合もそうでない場合も含め)インターネットにつながる」と述べている。
Huaweiは、スマートホームやスマートカー、ウェアラブル機器などの各分野で、グループの構築を目指しているという。メンバーには、それぞれの分野の専門知識を有する主要ベンダーを迎えたいとしている。
Yang氏は、このグループを「信頼と専門知識で構成された“円卓会議”のようなもの」と説明する。「このグループはメンバーを限定する。誰もが参加できるわけではない。メンバー企業の数も限定する」(同氏)という。
メンバー各社は、全てのモノをインターネットにつなげ、“ビッグデータ”への道筋を開くために、相応の技術貢献をすることが求められる。
「その“円卓会議”には、どんな企業が参加するのか?」という質問に対し、Yang氏は、何のためらいもなく「まずは、Googleとの提携から始めたい」と答えた。
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