こうした動きは、中国で従来行われてきた方式とは異なる。従来の方式とは、AlibabaやTencentのように、LinuxベースのOS(Operating System)を自社開発し、エンドデバイスと独自のクラウドを結ぶようなやり方だ。中国では過去数カ月間、こうしたやり方でウェアラブル産業が成長を遂げてきた。
Huaweiは、中国のインターネット大手と手を組むより、Googleという“部外者”の輪に入ることを望んでいる。
Huaweiは2015年5月20〜21日に北京で開催した「Huawei Network Congress(HNC) 2015」で、基本デバイスを制御する「LiteOS」と呼ぶ新OSと「Agile IoT」アーキテクチャを発表した。
今回のLiteOSの発表が、Googleとの将来的な提携を望むHuaweiにとってどのような意味を持つのかは不明だ。しかし、ここで重要なのは、Googleと提携するかしないかということではない。中国では、「Google Search」や「Gmail」といったGoogleのWebサイトの多くが規制されている。こうした状況の中、Huaweiが目指すのは“グローバル化”である。この目標を実現するには、しっかりとまとまった強力かつ小編成のチームが必要だとHuaweiは考えている。
Yang氏は、Huaweiは円卓会議で“王”になる必要はないと説明した上で、「もし、その円卓で話し合いをリードしてほしいと頼まれたなら、もちろん喜んでその役目を引き受ける。だが、それは王としてではなく“騎士”の1人として、ということだ」と述べた。「当社はAppleとは違う。Appleは、円卓ではなく長方形の長いテーブルのごとき場を設けて、そのテーブルの最上の席に常に座るようなところがある」(同氏)。
「Huaweiが言うところの“円卓会議”とは、ThreadやQualcommのAllSeen Alliance、あるいはIntelが主導するOpen Interconnect Consortium(OIC)のような標準化団体なのか、あるいはアライアンスなのか」とEE Timesが問うと、Yang氏は「違う。Huaweiが考える“円卓会議”とは、実装レベルで協力関係を構築するものだ」と答えた。
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