Intelは、x86系プロセッサとFPGAを統合したICが、組み込み市場でどのような用途に使えるのかを模索している。
「IoTの世界において、われわれは、こうした統合ICが妥当な製品かどうかを検証しようとしている」と、Krzanich氏は話す。
さらに同氏は、ASIC市場や、産業オートメーションや自動車の運転支援システムなどの特定分野において、Intelがシェアを拡大するための鍵になるのが、この統合ICだとしている。IntelのCFO(最高財務責任者)であるStacy J. Smith氏は、「プログラマブルなx86系プロセッサ/FPGAの組み合わせは、幅広い市場に応用できる可能性がある。現在のASICや専用チップよりも、低コストになるだろう」と述べている。
5年前、Intelは、「Atom」プロセッサとAlteraのFPGAで構成するマルチチップパッケージ製品「Stellarton」(開発コード名)を、組み込みシステム向けに開発していると発表した。だがStellartonは、デザインウィンを獲得できなかったため、“お蔵入り”の製品となっている。Smith氏は、「Stellartonについては、技術革新のための“途中経過”だったと捉えてほしい。今は、より進化したものを考えている」と話した。
Alteraを買収することで、Intelの通信分野向け組み込みチップの事業規模は約2倍になる。
今回の取引は、Intelのファウンドリ事業を補強するための戦略ではない。Krzanich氏は、「AlteraのFPGAの製造をIntelに移行してほしいというニーズはない。Alteraの製品の多くはTSMCが製造しており、TSMCはわれわれの良きパートナーである」と説明する。「われわれは、今後のことに焦点を当て、先端のプロセスノードを使った製造を加速させていく」(同氏)。
おそらくIntelは、Alteraの既存品を製造するには生産能力が足りず、財務面でのメリットもそこまでないのだろう。Intelの製造工場は、Intelの製品に最適化されているからだ。
Alteraは、次世代FPGA「Stratix 10」をIntelの14nmプロセスで製造する予定だ。Alteraのあるエンジニアは、そのことだけでも、ファウンドリ事業で経験が浅いIntelにとっては重荷なのではないかと推測している。
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