Intelのプレジデントを務めるRenee James氏が退任するという。同氏の他にも、ベンチャーキャピタル部門やモバイル機器関連の事業部のトップも退任を発表している。
Intelのプレジデントを務めるRenée James氏が、退任する予定だと発表された。他にも、複数の事業部門から3人の幹部が退任するという。
James氏はプレジデントとして、これまで2年間にわたり、CEOのBrian Krzanich氏の“副司令官”を務めてきた。同氏は2013年の就任以来、製造、ソフトウェア、セキュリティ技術、事業戦略全般を担当した。
James氏は、社内向け文書で「プレジデントを退任するというのは非常に難しい決断だったが、別の企業においてCEOの地位を探したいと思った」と述べたという。「Krzanich氏とともに現在の役職に就任した時、企業のトップになることが、自らのキャリアの中で追い求めたいことだと感じた。そして、今こそが、次のステップに進む時だ」(同氏)。
James氏は、Intelの執行委員会のメンバーでもあり、2016年1月まではその座を維持する。同氏は、米誌「Fortune」が選ぶ「最も影響力のある女性(most powerful women) 2014年版」で、21位にランクインした。
Intelは2014年秋に、中国のSpreadtrum Communicationsに最大90億人民元(約15億米ドルに相当)を投資すると発表したが、この投資計画を実現させたのがJames氏である。Intelは、この投資によって中国が国内のモバイル戦略を強化することをサポートするとしている。中国の機器メーカーやホワイトボックスメーカーがQualcommに代わって台頭できるようにするためだ。Intelのこの動きは、一部で非常に評価されているという。
James氏の他に、Intelのベンチャーキャピタル部門のトップであるArvind Sodhani氏、モバイルプロセッサ部門を率いてきたHermann Eul氏、ウェアラブル機器部門を率いていたMike Bell氏も退任を発表した。
市場調査会社であるMoor Insights & Strategyの主任アナリストを務めるPatrick Moorhead氏は、「Eul氏とBell氏の退任は興味深い」としている。「両氏ともモバイル機器に関わってきた人物だ」と、Moorhead氏はEE Timesに話す。「Intelのモバイル部門は今のところ、売り上げの面で大きな成功を収めているとは言い難い。ただ、ロードマップ自体は、よいものだ。そのため、Eul氏とBell氏の退任が、モバイル事業の業績に関連しているかどうかを判断するのは難しい」(同氏)。Intelの広報によれば、両氏の退任は業績に関わるものではないという。Eul氏の退任は、IntelのPC Client Groupが立ち上げられた当初から決まっていたとしている。
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