Synaptics(シナプティクス)は2015年7月15日、液晶ディスプレイドライバ機能とタッチパネルコントローラ機能を1チップ化したIC「ClearPad 4300」を発表した。買収したルネサスSPドライバの技術ノウハウを本格的に取り入れた第1弾製品だという。
2014年10月にルネサスエスピードライバ(RSP)を買収したSynaptics(シナプティクス)は2015年7月15日、液晶ディスプレイドライバ機能とタッチパネルコントローラ機能を1チップ化したIC「ClearPad 4300」を発表した。旧RSPの液晶駆動技術と、Synapticsのタッチ制御技術を本格的に融合させた最初の製品とし、ミドルレンジ相当のスマートフォン向けなどに展開する。同時に、RSP買収後に開発に着手した液晶ドライバICとして、4K UHD(3840×2160画素)に対応する製品を発表した。
Synapticsは、HMI(ヒューマンマシンインタフェース)関連デバイスを総合的に扱う企業を目指し事業領域を拡大。それまで主力だったタッチパネル/タッチパッド制御IC事業に加え、2013年に指紋認証デバイスのValidity、2014年に液晶駆動IC大手のRSPを買収。以来、タッチ制御、液晶駆動、指紋認証の各デバイスを融合させた高集積型製品の開発を展開してきた。
今回発表したClearPad 4300は、液晶駆動機能とタッチ制御機能を1チップに集積したICで、Synapticsは、TDDI(タッチアンドディスプレイドライバ統合)製品と呼ぶ。なお、Synapticsは、2015年はじめに、第1弾のTDDI製品の量産スタートさせている。
液晶駆動/タッチ制御製品事業を統括するシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャのKevin Barber氏は、「第1弾のTDDI製品は、RSP買収以前から開発していた製品であり、旧RSPの多様な液晶駆動技術を反映した製品は、今回のClearPad 4300が初めてだ」と語る。
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