東芝は2015年7月、ARMのCPUコア「ARM Cortex-A53」のライセンスを取得したと発表した。同コアを車載市場向けの機能安全規格「ISO26262」に対応したシステムなどに適用していく方針。
東芝は2015年7月、ARMのCPUコア「ARM Cortex-A53」のライセンスを取得したと発表した。ARM Cortex-A53は、「ARMv8」アーキテクチャに対応した、電力効率を重視するCPUコアで、64ビットと32ビットの2つの実行モードがあるといった特長を持つ。
近年の産業市場では、取り扱うデータ量の大容量化に伴い64ビット化の要求、メモリ訂正(ECC)機能による高い信頼性の確保が求められている。
ネットワーク市場は、膨大なデータ処理や暗号処理を行うために、高速かつ低消費電力動作、リアルタイム性能や複数のプロセッサアーキテクチャを持つシステムへのニーズが高まっている。IoT製品においても、電力効率の追求、ストレージの大容量化に伴うメモリアドレス空間の拡張など、CPUコアへのさまざまなニーズがある。
同社は、ARM Cortex-A53を使用することで、64ビット対応のIoT向けソリューション「ApP Lite」などのASSP(特定用途向け標準IC)やASIC(特定用途向けカスタムIC)といったカスタム製品を産業機器、ネットワークやストレージ市場に展開する方針。
同コアを用いて、車載市場向けの機能安全規格「ISO26262」に対応したシステムを構築し、次世代の自動車に求められるソリューションの提供にも取り組むという。
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