これらの課題を解決できたことで、太陽光程度の弱い光でもアップコンバージョンの効率を最大化(約2%)することに成功した。しかも、開発したドナー修飾MOFナノ粒子は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)など汎用性の高いプラスチック材料に組み込むことができるため、曲げ伸ばし可能なフレキシブルなデバイスの基盤となる材料への応用も可能だという。
ドナー分子を装飾したMOFナノ結晶がPMMA中で示すアップコンバージョン発光(左)と、その発光の量子収率が太陽光程度の低い励起光強度でも最大値を示す(右) (クリックで拡大) 出典:九州大学の君塚信夫主幹教授らによる国際共同研究グループ将来的には近赤外光を可視光に、あるいは可視光を紫外光にそれぞれ変換する色素系に今回の研究成果を応用すれば、太陽電池や人工光合成の効率を一段と高めるための有効な手法になるとみている。
なお、今回の研究成果は英国時間の2015年8月3日午後4時に英国科学誌「Nature Materials」オンライン速報版で公開された。
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