2015年度第4四半期の業績を発表したMicron Technology。売上高は3四半期連続で減少していて、同社が苦戦している様子がうかがえる。「Windows 10」が発表されてもPC市場の低迷は止まらず、その影響を受けているとみられる。
Micron Technologyは2015年10月1日(米国時間)、2015年度第4四半期(9月3日を末日とする)の業績を発表した。PC市場が引き続き低迷していることを受け、3四半期連続で売上高が減少する結果となっている。
2015年度第4四半期の売上高は36億米ドルで、同年前期比で7%減、前年同期比では15%減である。2015会計年度全体の売上高は、前年比1%減となる162億米ドルだった。
GAAP(一般会計原則)に基づく2015年度第4四半期の純利益は4億7100万米ドル(1株当たり0.42米ドル)で、同年前期の4億9100万米ドル、前年同期の11億5000万米ドルのいずれからも減少する結果となった。
2015年度第4四半期における一部費用を除いたNon-GAAPの純利益は3億9900万米ドルで、1株当たりの利益は0.37米ドルだった。Yahoo! Financeによると、アナリスト予想平均では、1株当たりの利益は0.33米ドルとされていたことから、それを上回る結果となった。
Micronは、2016年第1四半期の売上高を33億5000万〜36億米ドル、2016会計年度の設備投資費を53億〜58億米ドルと見込んでいるという。
Micronは、2015年度第4四半期の売上高が減少した主な要因として、DRAMの平均販売価格(ASP)が7%減少したことや、DRAMの出荷数量が比較的横ばいの状態にあったことなどを挙げている。同社のDRAMの売上高は、第4四半期の売上高全体の60%を占めているが、前期に続いて8%減少したという。
また、2015年度第4四半期における不揮発性メモリの売上高についても、出荷数量が伸び悩んだために7%減少したという。
MicronのCEO(最高経営責任者)であるMark Durcan氏は、業績発表の後で行われたアナリストとのカンファレンスコールにおいて、「当社の2015年度第4四半期の業績は、PC市場が引き続き低調だったことによる影響を受けた。しかし長期的には、メモリ業界は基本的に好況を維持していく見込みであるため、当社としては、最先端技術やシステムレベルのソリューションなどを導入することにより、競争力を一段と高めることに注力していきたいと考えている」と述べている。
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