アルテラ(Altera)は「組込み総合技術展 Embedded Technology 2015」(会期:2015年11月18〜20日で、CPUコアを搭載し、14nmプロセスを搭載する2016年出荷予定のFPGA「Stratix 10 FPGA & SoC」のメカニカルサンプルを公開した。その他、開発中の30A対応デジタル電源モジュール製品も披露した。
アルテラ(Altera)は2015年11月18〜20日に開催されている展示会「組込み総合技術展 Embedded Technology 2015」(以下、ET2015)で、CPUコアを搭載し、14nmプロセスを搭載する2016年出荷予定のFPGA「Stratix 10 FPGA & SoC」(以下、Stratix 10)のメカニカルサンプル(テストチップ)を公開した。デジタル電源モジュール製品でも、ソフトウェアプログラムを不要にする機能を備えた開発中の30A対応製品も披露した。
メカニカルサンプルを公開したStratix 10は、アルテラが「ハイエンドSoC(System on Chip) FPGA」と位置付ける次世代FPGA。プログラマブル領域とともに、CPUコア「ARM Cortex-A53」を搭載する次世代FPGA。CPUとロジックエレメント領域を持つダイ「Core Fabric」(コア ファブリック)とは別に、トランシーバやメモリなどは「TILE」(タイル)と呼ぶダイで形成。それぞれに最適なプロセスを用いた上で、System in Package(SiP)技術で接続、1パッケージに統合する形でデバイスを構成する。Core Fabricについては、インテル(Intel)の14nm トライゲートプロセスを採用し製造。TILEについては、PCI Express Gen3などに対応するトランシーバの他、HBM(High Bandwidth Memory)2対応の積層型DRAMなどをそろえることを発表している。
ET2015では、メカニカルサンプルとともに、Stratix 10の大きな特長である「HyperFlexアーキテクチャ」と呼ぶインタコネクト上にレジスタ(Hyper-Register)を配置できる技術を紹介した。配線上にレジスタを置くことで、昨今の微細プロセス採用FPGAで性能のボトルネックとなっている「配線遅延」を極めて小さくする。Hyper-Registerを使用することで、配線の転送速度を2倍程度、高めることが可能だ。
「これまでユーザーからは、プロセス以外の面でのFPGAの進化を要求され続けてきた。Stratix 10は、HyperFlexアーキテクチャなどでそうした要望に応えることのできたFPGA。既にStratix 10への関心は高く、ツール提供段階だが良い評価を多数得ている」(同社)とする。
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