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» 2015年12月24日 10時30分 公開

安心してください、リバウンドは錯覚ですよ世界を「数字」で回してみよう(23) ダイエット(4/5 ページ)

[江端智一,EE Times Japan]

リバウンドの正体

 ところで、実際のところ、この1150kcalの「お握り5つだけダイエット」は可能ですが、とても危険です。栄養バランスの問題を差し引いても、カロリー摂取量が少なすぎて、身体が機能不全に陥り、間違いなく倒れます。病院に運ばれるまでに2週間とかからないでしょう。

 さまざまな医療関係者が、このようなムチャなダイエットの危険を警告しているのにもかかわらず、それでもこのようなダイエットを試みる人(特に若い女性)に、「おにぎり5個だけ(1150kcal)ダイエット」の恐ろしさを数値でご覧いただきたいと思います。

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 私の場合、約200日で餓死に至ります。仮に生存できたとしても、1000日経過後には体重がマイナスになるという、訳の分からない状態になります(エネルギー平衡点なし)。


 さて、ここでいったん、考察してみたいと思います。

 「リバウンド」とは、ダイエットをすることによって逆に、ダイエット開始前の体重より重くなってしまうという現象をいいます。

 しかし、私が計算した限りでは、そのような「ダイエットをしたことが理由で、リバウンドが発生した」というような現象は現われませんでした。

 ただ、上記のシミュレーション結果からリバウンドのように「思い込ませる」現象が発生してしまう原因は、読み取ることができそうです。

【1】体重は、減らすことと同様に、増やすにも結構な長時間が必要となる。2〜3日程度、連続して暴飲暴食しても、体重に顕著な変化は現れない。そこで、「もう太らなくなった」という誤解(願望)が発生する

【2】体重を増やす方には、精神的、肉体的苦痛はない。上記(1)の誤解(願望)や錯覚によって、体重管理をしなくなれば、必ず体重は増える方向に向かい、物理的な限界値(私の場合、上記過食メニューで、118kg)まで増え続ける

【3】増えてしまった体重を、同程度の期間で元に戻すためには、生命の危険にかかわるような過激なダイエットを実施しなければならない


 このような現象をまとめて、世の中では「リバウンド」と言っているのだと思いますが、ダイエットの実施の有無との関係は一切認められません。これが「『リバウンド』という名のウソ」の正体です。

 しかし、ダイエットというイベントを実施さえしなければ、このような誤解(願望)や錯覚が発生することなく、ダイエット前の体重に戻ることがなかったのであれば、それを「ダイエットによるリバウンド」と呼んでも、『まあ、いいのかなー』とも思っています。

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