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半導体業界 拡大の鍵握るIoTを写真で振り返るSEMICON Japan 2015 特別展「World of IoT」(1/3 ページ)

マイクロエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan 2015」が、2015年12月16〜18日の3日間にかけて、東京ビッグサイトで開催された。中でも、注目だったのは特別展「World of IoT」である。本記事では、その一部を写真で紹介する。

» 2015年12月25日 10時30分 公開
[庄司智昭EE Times Japan]

 半導体チップなどマイクロエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan 2015」が、2015年12月16〜18日の3日間にかけて、東京ビッグサイトで開催された。中でも、注目だったのは特別展「World of IoT」である。

 World of IoTとは、エレクトロニクス業界でも注目を集めるIoT(モノのインターネット)に焦点を当てた展示である。自動車やヘルスケア、セキュリティ、インダストリーなどの分野で多くの展示が行われた。本記事では、その一部を写真で紹介する。

テスラモーターズジャパンがEVを展示

 World of IoTで特に注目を集めたのは、テスラモーターズジャパンだ。テスラモーターズジャパンは、EV(Electric Vehicle)セダン「モデルS」を展示。モデルSは、日本の電池技術、パナソニック製のバッテリーを搭載した。航続距離は502km、最速3.0秒で時速100kmまで加速するといった特長を持つ。World of IoTでは展示車に乗って、17インチのスクリーンを操作する体験もでき、常に人だかりができている状態であった。

テスラモーターズジャパンが展示したEVセダン「モデルS」 (クリックで拡大)
会場では試乗することもでき、常に人だかりができている状態であった (クリックで拡大)

トヨタが展示したSiCパワー半導体

 次に紹介するのは、トヨタ自動車とデンソー、豊田中央研究所が開発を進めるSiC(炭化ケイ素)によるパワー半導体(トランジスタ、ダイオード)である。SiCパワー半導体は、HV(Hybrid Vehicle)などのモーター駆動力を制御するPCU(Power Control Unit)に搭載予定。現在搭載されているシリコンパワー半導体よりも、燃費で10%向上することと、PCUの体積で1/5に低減することを目標として研究を進めているという。

 トヨタはSiCパワー半導体の実用化に向けて、2015年より「カムリ」(HV)と燃料電池バスで試験走行を開始した。カムリは、昇圧コンバータとモータ制御用インバータにSiCパワー半導体を搭載し、2015年2月から約1年間かけて愛知県豊田市を中心に走行試験を実施中。燃料電池バスは、FC(Fuel Cell)コンバータにSiCダイオードを搭載し、2015年1月9日から豊田市の路線バスで営業運行が実施された。説明員は、「SiCのパワー半導体は、2020年の実用化を目指して研究を進めている」と語った。

シリコンとSiCのPCU比較。体積が1/5になるように研究を進めているという (クリックで拡大)

アマゾンウェブサービスも初の展示

 次に紹介するのは、SEMICON Japanで初となる展示を行ったアマゾン ウェブ サービス ジャパンである。IoTの活用を支えるクラウドサービス「AWS」(Amazon Web Services)を通して、デバイスや半導体メーカーと新しいビジネスを進めたいという思いがあったという。テスラモーターズジャパンと同様に人だかりが途切れることなく、来場者にとって注目の展示だったようだ。

アマゾン ウェブ サービス ジャパンの展示ブース (クリックで拡大)
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