パナソニックは、8Kのフルスペック映像を1本で伝送することが可能なコネクタ付ケーブルを開発した。広帯域信号の多値化伝送技術と組み合わせることで、100Gビット/秒を超える伝送速度を実現することができる。
パナソニックは2016年1月、8Kのフルスペック映像(7680×4320画素、120フレーム/秒)を1本で高速伝送することが可能なコネクタ付ケーブルを開発したと発表した。広帯域信号の多値化伝送技術と組み合わせることで、100Gビット/秒を超える伝送速度を実現することができる。
新開発のコネクタ付ケーブルは、慶應義塾大学発ベンチャー企業であるKAIフォトニクスと共同で開発した。このケーブルには慶応義塾大学の小池康博教授と三菱鉛筆が共同開発した「プラスチック光ファイバーとそのボールペン型接続技術」を採用している。これにより、挿抜時の光軸合わせなどで課題のあった光ファイバーをケーブルに用いても接続が容易となり、伝送速度を向上させることができた。
さらに、パナソニックが独自に開発した広帯域信号の多値化伝送技術を適用することで、従来はHDMI規格のケーブル4本が必要となっていた8Kフルスペック映像の伝送を1本のケーブルで実現することが可能となる。
パナソニックは、2016年1月に米国ラスベガスで開催される「CES2016」のパナソニックブースにおいて、新たに開発したコネクタ付ケーブルの技術展示を行う。開発したコネクタ付ケーブルの国際規格化を提案していく考えである。
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