サンディスク(SanDisk)は、車載用と産業用向けのフラッシュストレージ製品を発表した。いずれもスマート機能を新たに搭載することで、信頼性と利便性を向上させている。
サンディスク(SanDisk)は2016年3月24日、車載用と産業用向けのフラッシュストレージ製品を発表した。いずれもスマート機能を新たに搭載することで、信頼性と利便性を一段と向上させた。IoT(モノのインターネット)コネクテッドデバイスに向けて、2016年4月より出荷を始める。
新製品は、車載グレードのSDカード「SanDisk Automotive」シリーズと、産業グレードのSDカード及びmicroSDカード「SanDisk Industrial」シリーズがある。車載グレードのSDカードとしては、これまでも動作温度範囲が−40〜85℃で、車載用電子部品の信頼性規格「AEC-Q100」の認証を取得している製品を供給してきた。新製品はこれらの仕様に加えて、スマート機能を新たに追加した。
スマート機能とは、「ヘルスステータス」や「電源瞬断耐性」「リードリフレッシュ」「プログラム可能なストリング」「ホストロック」および「安全なファームウェア更新」といった機能である。これらの機能はIndustrialシリーズにも搭載している。
例えば、ヘルスステータス機能は、メモリセルブロックごとの使用頻度をいくつかの手法で検知し、これらのデータを基にカード寿命を算出し、「%」表示で保守作業者などに通知する。これにより、SDカードを交換するタイミングがより明確となる。予防的保守を可能とし、SDカード自体を最大限に活用することができる。
同社の車載&コネクテッドソリューション プロダクトマーケティングディレクターを務めるラッセル・ルーベン氏は、「監視カメラやドライブレコーダーなど書き換え頻度の高いアプリケーションに有用な機能である」と話す。
電源瞬断耐性機能は、予測できない電源瞬断からデータを保護するための機能である。「従来製品でも同様な機能はサポートしていたが、より強固にした」(ルーベン氏)という。データ書き込み中に車載電池の動作が不安定になったとしても、データ破損を防止することができる。リードリフレッシュ機能は、地図データなど特定アドレスを継続的に読み出す場合に、周辺のデータが破損しないように読み取り耐性を高める機能である。
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