富士通セミコンダクターは2016年4月、64KビットのFRAMとして消費電流を抑えた新製品「MB85RC64T」を発表した。
富士通セミコンダクターは2016年4月7日、64Kビット容量のFRAM(強誘電体メモリ)として3.4MHz動作時平均消費電流が170μAと低消費電力を特長にした製品「MB85RC64T」のサンプル出荷を開始した。同社では、「業界最小クラスの動作消費電力」としている。
MB85RC64Tは、ウェアラブル機器やIoT(モノのインターネット)機器向けに、小型、低消費電力の不揮発メモリ製品として開発。1.8〜3.6Vの電源電圧範囲で動作し、I2Cインタフェースを持ち最大3.4MHz動作に対応する。
消費電流は、3.4MHz動作時で170μA(平均)、1MHz動作時では80μA(平均)。「従来品比で、動作消費電力を約80%削減し、64Kビット容量のFRAMとしては業界最小クラスの動作消費電力を実現した」という。
パッケージラインアップは、業界標準となっている8ピンSOP品に加え、ノンリードタイプでより小型な8ピンSON品の2種。SON品の実装面積はSOP品よりも約80%小さく、実装体積としては92%削減できる。
スタンバイ電流は8.0μA。書き込み/読み出し保証回数は10兆回で、データ保持特性は10年(85℃環境)となっている。
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