さらに2年さかのぼった、リーマンショックが発生する1年前、サブプライム住宅ローン危機の年(2007年)がこちらです。
『「若い」「女性」が多い』という、私の仮説は、この段階で、早々に崩れ去りました。
次に、過去10年をさかのぼって、飛び込み自殺者数の変化を見てみました。
また、併せて、日経平均株価(年平均)も調べてみました。
ここ数年、飛び込み自殺者数は減少傾向ではあります。
その一方で、株価と連動して、100人オーダーで自殺者数が変化しています。
恐らく、皆さんも、鉄道の人身事故数が、景気と連動していることには感づいていると思います。ただ、2011年の動きだけは説明ができていません*)。
*)校正の段階で、担当のMさんから、「3.11の震災と関係ありませんか」と指摘されて、『あっ!』と声を上げてしまいました。実は私、太平洋戦争中の日本の自殺率のデータにも目を通しております。次回、本件について検討したいと思います。
では、ここで「一体、どこの誰が、人身事故を発生させているのか」というテーゼについて整理してみます。現時点では、以下の3つ、
(1)ここ数年、飛び込み自殺の件数は、減少傾向にある
(2)若い人の飛び込み自殺の件数は、他の自殺と比べて圧倒的に多く、経済状況などに影響されることなく、安定して悪い(150人〜200人弱)
(3)飛び込み自殺の件数の増減は、中年以上の世代の動向に強く影響を受けており、日本の景気と強く連動している
ということがいえると思います。
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