こんにちは。江端智一です。
今回は、「人身事故を「数字」で回してみよう」の2回目になります。
この連載は、鉄道の人身事故によって、出社や帰宅、そして出張先への遅刻を強いられ、その度に、私がいつも感じるこの思いからスタートしました。
―― なんで、わざわざ「電車」を使うのかなぁ
このような人身事故に対して、メディアやネットの掲示板では、世間の無理解、政府の対応不足、鉄道会社の不備を指摘する意見が多いようです。
しかし、私は、
『人身事故の責任は、―― 生死を問わず ―― 人身事故を発生させた当事者にあるに決まっとろうが 』
と、思っています。
そこで、連載第1回では、読者の皆さまに、2つだけの質問のアンケートをお願いしました。その結果は以下の通りでした(ご協力ありがとうございました)。
実に9割の人が、人身事故に腹を立てていて、さらにそのうち、8割の人が、人身事故の当事者に腹を立てていることが分かりました。この他、個人的にもご連絡(メール)を頂き、『動機や経緯やどうあれ、結果としては「自爆テロ」と同じである』というご意見も頂いております。
今回のようなアンケート結果が、メディアやネットに表れてこないのは「そうは思っているが、口に出しては言い難い」というのが実際のところなのでしょう。
さて、この「怒り」の定量化の検討は、次回以降とさせて頂くことにして、今回は、「一体、どこの誰が、人身事故を発生させているのか」の調査に入りたいと思います。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.