シリコン・ラボラトリーズは、「Embedded Technology 2016(ET 2016)」「IoT Technology 2016」(2016年11月16〜18日/パシフィコ横浜)で、Bluetooth Low Energy(BLE)対応のSiP(システムインパッケージ)モジュールなどを展示した。
シリコン・ラボラトリーズ(以下、シリコンラボ)は、2016年11月16〜18日にパシフィコ横浜で開催された「Embedded Technology 2016(ET 2016)」「IoT Technology 2016」で、同年11月に発表したBluetooth Low Energy(BLE)対応のSiP(システムインパッケージ)モジュール「BGM12x Blue Gecko」などを展示した。
同製品は名前にもある通り、最大動作周波数40MHzのARM Cortex-M4、256Kバイトフラッシュメモリ、32KバイトのRAMを搭載したシリコンラボのマイコン「Blue Gecko」がベースとなっている。日本法人IoTスペシャリストの水谷章成氏は、「SiPにより、アンテナやクリスタル、コンデンサーなどの受動部品を組み込むことができた」と語る。これにより、「Bluetooth通信に必要な機能がそろっている」という。
また、サイズは「業界最小クラス」(シリコンラボ)の6.5×6.5×1.5mmを実現。送信出力は3〜8dBm、通信距離は10〜200mの製品をそろえる。消費電力は、ピーク受信モードで9.0mA、ピーク送信モードで8.2mAである。実証済みのBluetooth4.2対応ソフトウェアスタックや、開発ツール「Simplicity Studio」も提供される。
ブースでは、開発中のIoTネットワーク「SIGFOX」対応無線モジュール「WD920SF」も展示されていた。SIGFOXは、2016年11月9日に京セラコミュニケーションシステムがSIGFOXと提携し、2017年2月から日本進出すると発表している*)。
*)関連記事:IoT通信費用が年額100円以下、「SIGFOX」が京セラ経由で日本進出(MONOist)
920MHz帯のSIGFOXは、LPWA(Low Power Wide Area)の中において、3GPPなどが標準化を進める「NB-IoT」の1つになる。データ通信能力は高くないが、低価格や消費電力、超狭帯域変調方式による長距離通信が可能になるのが特長だ。
WD920SFは、最大動作周波数40MHzのARM Cortex-M3、256Kバイトのフラッシュメモリ、32KバイトのRAMを搭載したシリコンラボのSoC「EZR32」がベースで、同社のSIGFOXスタックが採用されている。サイズは37.0×18.4×6.0mmで、使用温度範囲は−10〜60℃となっている。モジュール化は、ワイヤレス・デザインが担っている。
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