東京エレクトロン(TEL)は、「SEMICON Japan 2016」(2016年12月14〜16日/東京ビッグサイト)で、2015年に新しくしたブランドロゴのイメージ定着を図る展示を行う。
2016年12月14〜16日、マイクロエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan 2016」が、東京ビッグサイトで開催される。EE Times Japanでは、同展示会の開催に先駆けて、出展企業に展示する内容の事前取材を進めている。
今回は、新しいロゴを掲げて2年目を迎え、ブランドイメージの定着を図る東京エレクトロン(TEL)に話を聞いた。TELは、2015年4月にアプライドマテリアルズ(AMAT)との経営統合中止を発表後、新たな中期経営計画を策定し、ブランドロゴも刷新した。
ブランドロゴでは、TELの「E」中央部分に位置する正方形が、テクノロジーの精度の高さを表す。正方形が緑色であるのは「TELの事業の中心に人と自然環境があることを表現した」(TEL)という。
展示はこれまで、ビジネスユニットごとに装置別のキオスクを設けていた。今回からは、製品ポートフォリオを集約したiPadで紹介を行う。同社の先端半導体技術部門 戦略推進部でグループリーダーを務める難波利行氏は、その要因について「SEMICON Japanの来場者は顧客だけでなく、材料メーカーの方や大学生など多様になってきた。そこで、製造装置の紹介だけでなく、“TELはこういう会社”というブランドイメージの定着を図ることが重要と考えた」と語る。キオスクを撤去したことにより、交流スペースを拡大。同社社員と近い距離間で、iPadを用いたコミュニケーションができるという。
また、2.5×2.5mの緑色LEDパネルも新たに設置。LEDパネルは、ロゴの中央にある正方形をイメージしており、新ブランドをイメージした動画が流れる予定だ。
ブースの壁紙には、フロントエンドやバックエンドなど工程ごとに分かれて製造装置が紹介される。「装置のスペックをただ見せるのではなく、顧客のニーズに対してどのような貢献ができるのかをイメージした形となっている」(難波氏)とした。
同社の先端半導体技術部門 戦略推進部で部長を務める山口光行氏は「半導体業界は、寡占化が進んでいる。しかし、IoT(モノのインターネット)の普及により、最先端技術だけでなく汎用技術の需要が増え始めている。今までお付き合いのなかった企業にも間口が広がっている状況だ。昔の展示会は商談がメインでクローズな空間だったが、これからはコミュニケーションをしやすい空間にすることが重要と考えている」と語る。
SEMICON Japanは今回で40周年を迎えるが、TELは40回連続で出展を続けてきた。同社 戦略推進部の佐々木志真氏は「国内の市場環境が変化し、出展を止める大手装置メーカーもいる中、業界を盛り上げたいという会社の方針で出展を続けてきた」とする。
「台湾や韓国をはじめアジアのビジネス規模が拡大しているが、国内のサプライヤーもIoTによる半導体の需要拡大でまだまだ活況と思っている。その中で、当社は装置メーカーとして、サプライヤーとともに日本市場を盛り上げていきたい」(難波氏)
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