村田製作所、1210サイズの高精度水晶振動子開発:小型でも良好なESRを実現
村田製作所は、外形寸法が1.2×1.0mmと小さい水晶振動子「XRCED」シリーズの量産を開始した。ウェアラブル機器などの用途に向ける。
村田製作所は2017年1月、外形寸法が1.2×1.0mmと小さい水晶振動子「XRCED」シリーズの量産を開始したと発表した。無線機能を搭載した機器のさらなる小型化を可能とする。
1210サイズ水晶振動子「XRCED」シリーズの外観
XRCEDシリーズは、世界最小レベルの1210サイズを実現しつつ、独自のパッケージ技術などにより、等価直列抵抗(ESR)は最大60Ωを実現した。さらに、厚みは最大0.33mmと薄型ながら、モールド時の応力を分散し、耐圧を確保できる構造としたことで、パッケージの変形などを抑えている。
XRCEDシリーズの「XRCED37M400FXQ52R0」は、発振周波数が37.4MHzで、周波数精度は±20ppmである。負荷容量は6pF、励振レベルは最大100μWとなっている。Wi-FiやBluetoothなどの無線機能を搭載し、高い周波数精度と高密度実装が要求されるモバイル機器などの用途向けに提案していく。
同社はこれまで、小型無線機器向け水晶振動子として1612サイズ(1.6×1.2mm)の「XRCMD」シリーズなどを供給してきた。今回は、独自の組み立て技術などにより、従来と同等の電気特性を確保しつつ、さらなる小型化を実現した。
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