研究グループは、シワ状構造に変化するSiの製造に取り組んだ。Si切粉の粉砕方法を工夫して、厚さが約16nmのナノフレーク状に成型した。これによって、粉砕粒子としては初めて、充放電によってシワ状構造を発現させることに成功した。さらに、炭素との複合化や電極調製法も工夫した。この結果、800回の充放電を繰り返しても容量1200mAh/gを維持できるなど、性能と寿命をさらに向上させられることが分かった。この容量は、黒鉛に比べて約3.3倍となる。
共同研究グループは、「Si切粉を用いたリチウムイオン電池負極材料は、簡便なプロセスで大量生産が可能である。発生するSi切粉の量もリチウムイオン電池負極材料の世界需要を上回っており、理想的な資源である」と話す。
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