Xilinx(ザイリンクス)は、応答性に優れたビジョンシステムを極めて短い期間で開発することが可能となる「reVISIONスタック」を発表した。エッジからクラウドまで広範な機械学習(マシンラーニング)の処理を行うアクセラレーションプラットフォームを迅速に開発することができる。
Xilinx(ザイリンクス)は2017年3月13日、エッジからクラウドまで広範な機械学習(マシンラーニング)の処理を行うアクセラレーションプラットフォームを迅速に開発するための「reVISIONスタック」を発表した。応答性に優れたビジョンシステムを極めて短い期間で開発することが可能となる。
ザイリンクスは、機械学習の推論プロセスに用いられるアクセラレーションプラットフォーム開発に向けて、同社のFPGA製品をベースとする「コンフィギュレーション可能なAccelerationスタック」を2016年11月に発表した。この製品はクラウド上で運用される機械学習を視野に入れて開発された。
これに対してreVISIONスタックは、Accelerationスタックを補完する製品と位置付ける。reVISIONスタックによって、エッジアプリケーションや、ハイブリッドソリューションと呼ぶクラウドとエッジを組み合わせた領域まで、その対象範囲を拡大することが可能となった。機械学習機能は今後、自動車やドローン、次世代ロボット装置、医療診断機器など、さまざまな用途に組み込まれる可能性が高く、こうした市場の要求に応えていく。
ザイリンクスのコーポレートストラテジー&マーケティング担当で、シニアバイスプレジデントを務めるSteve Glaser氏は、「ビジョンシステムにおいて市場や顧客からは3つの要求がある。それは高効率でインテリジェントな応答性、アップグレード可能な柔軟性、他のマシンやクラウドへの常時接続性である」と話す。これらの要件を満たすのがreVISIONスタックだという。
reVISIONスタックは、プラットフォーム開発、アルゴリズム開発および、アプリケーション開発に向けたさまざまな開発環境が含まれている。
これにより、「AlexNet」や「GoogLeNet」「SqueezeNet」「SSD」「FCN」といった一般的なニューラルネットワークに対するサポートを行う。カスタムニューラルネットワーク(DNN/CNN)構築に必要となるライブラリーも提供する。この他、画像処理ライブラリー「OpenCV」やディープラーニングライブラリー「Caffe」、コンピュータビジョン向け標準API「Open VX」などもサポートしている。
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