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OEG、多方向電磁波環境試験サービスを開始車両の安心/安全のために

OKIエンジニアリング(OEG)は、コネクテッドカー向けの多方向電磁波環境試験サービスを、2017年4月3日より始めた。

» 2017年04月05日 09時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

リバブレーションチャンバー内で電磁波をかき混ぜる

 OKIエンジニアリング(OEG)は、コネクテッドカー向けの多方向電磁波環境試験サービスを、2017年4月3日より始めると発表した。

 ICT(情報通信技術)を活用し、車車間や路車間で通信しながら運転支援を行うコネクテッドカーが注目されている。これらの車両に搭載される電子機器は、あらゆる電磁環境下で故障や誤動作なく、正常に動作することがこれまで以上に求められる。

 これまでも、電子機器における電磁妨害や電磁耐性など、電磁波に対する試験(EMC試験)が行われてきた。ところが、従来の電波暗室だと、耐性試験は1つの方向からくる電磁波に限定されていたという。

リバブレーションチャンバー内には電磁波攪拌装置が設置され、電磁波を持続的に反射反響させている 出典:OKIエンジニアリング

 同社は今回、リバブレーションチャンバーを新たに設置した。このチャンバー内には電磁波を持続的に反射反響させるための電磁波攪拌装置が設けられている。これによって電磁波がかき混ぜられ、多方向からの電磁波耐性試験が可能となり、より実環境に近い条件で事前に測定を行うことができるようになった。

 導入された試験設備は、国際規格「IEC61000-4-21」に準拠している他、米軍規格「MIL-STD-461」や航空機器規格「RTCA DO160」にも対応している。同社によれば、既に欧米の自動車メーカーが、多方向からの電磁波環境試験を採用し始めているという。今後は日本でも同様な動きが始まる見通しである。このため同社は、リバブレーションチャンバーの導入を決め、試験サービスを始めることにした。利用料金(税込)は1件当たり39万円からとなっている。

 同社は、今回始めたサービスとともに、国際自動車規格「UN/ECER10」に対応する「Eマーク取得支援サービス」や、国内外自動車メーカーのEMC規格試験、評価などと組み合わせたサービスも用意している。

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