Crayは、アクセラレーテッドクラスタスーパーコンピュータ「Cray CS-Storm」シリーズを発表した。1ノード当たり187TOPS、ディープマシンラーニングアプリケーション向けの標準ラックの場合2618TOPSと高い演算性能を実現する。
スーパーコンピュータベンダーのCrayは、アクセラレーテッドクラスタスーパーコンピュータ「Cray CS-Storm」シリーズを発表した。「Cray CS-Storm 500GT」と「Cray CS-Storm 500NX」の2タイプをそろえる。スーパーディープマシンラーニング向けGPUアクセラレーター「NVIDIA TESLA」の大規模配列によって、AI(人工知能)機能を大きく向上させたという。
ディープラーニング(深層学習)は、NVIDIAのGPUによって直線的に性能を高められるという。具体的には、統合開発環境「CUDA」対応GPUを最大3万5840個搭載してNVIDIAのAIアプリケーションを分割統治する。NVIDIAのアクセラレーターは、500GT ではIntelの最新プロセッサ「Xeon(開発コード名:Skylake)」と、500NXでは「Xeon E5-2600 v4(開発コード名:Broadwell)」と密接に統合されている。500GTはNVIDIAのGPUアクセラレーター「TESLA P40」または「TESLA P100」を、500NXは「TESLA P100 SXM2 」を搭載する。
Cray CS-Stormシリーズは、1ノード当たり187TOPS、ディープマシンラーニングアプリケーション向けの標準ラックの場合2618TOPSと高い演算性能を実現する。500GTと 500NXはどちらも、標準的なCrayプログラミング環境、スケールアウトストレージシステム「Sonexion」、クラスタ管理アルゴリズムを採用している。
Crayは、CS-Stormにディープマシンラーニングの主要機能を搭載している。両モデルとも、NVIDIAのアクセラレーターとIntelの「Xeon Phi」アクセラレーターを搭載する。メインプロセッサとして、全モデルにIntelのXeonプロセッサを搭載するが、CPUベースのマシンラーニング向けの旧型の解析プラットフォーム「Cray Urika-GX」だけは、クラウドサービス向けデータ処理プラットフォーム「Apache Spark」の機械学習ライブラリー「MLlib」とCrayの「Graphs」エンジンを使用している。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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