富士通エレクトロニクスは、「Smart Sensing 2017」で、IoT(モノのインターネット)向けメッシュネットワーク技術「WisReed(ウィズリード)」とその応用事例について、実演デモを交えて紹介した。
富士通エレクトロニクスは、「Smart Sensing 2017」(2017年6月7〜9日、東京ビッグサイト)で、IoT(モノのインターネット)向けメッシュネットワーク技術「WisReed(ウィズリード)」とその応用例について、実演デモを交えて紹介した。現場で収集したデータをクラウド側のサーバに伝送するための「ラストワンマイルネットワーク」と位置付ける。
WisReedは、自動的にネットワーク網を構築することができる自律分散型のネットワーク技術。既に、関西電力がスマートメーターシステムに導入し、運用しているという。この技術をIoT向けに最適化した。
用途に応じて3タイプを用意している。近距離通信向けBLE(Bluetooth Low Energy)メッシュネットワークタイプの「WisReed BLE」、1ゲートウェイ当たり最大300台の端末を接続できる小〜中規模ネットワークタイプの「WisReed 1.0」、1ゲートウェイ当たり最大1000台を収容する大規模ネットワークタイプの「WisReed 2.0」がある。
例えば、WisReed BLEではスポーツや音楽イベントにおける演出のためのLED制御などを活用事例として挙げた。ブースでは、LEDが点灯する25個の立方体を並べて、通信経路を表示/確認するデモを行った。また、近接センサーで車両や荷物を確認し、事務所内にある管理システムにそのデータを無線で通信する物流管理の応用例も紹介した。「農業用途では、水田の水位モニターにWisReedが活用されている」(説明員)と話す。
WisReedは物理層に依存せず、BLEをはじめ特定小電力無線やWi-Fiなどさまざまな無線方式に対応することができる。しかも、ARMの「Cortex-M0」「Cortex-M3」クラスのCPUコアを搭載したマイコンで動作可能だという。電力消費も少なく、さまざまなIoT機器に適用することができる。
同社は、WisReed通信モジュールや無線センサーネットワーク評価キットなども用意している。また、ライセンスの提供からカスタム開発、導入サポートおよび最適化サービスまで、一貫したサポート体制を整えている。
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