日本航空電子工業は、高精細な印刷技術を用いて、大画面化と曲面デザインに対応可能な車載用静電容量式フィルムセンサーを開発し、販売を始めた。
日本航空電子工業は2017年6月、高精細な印刷技術を用いて、大画面化と曲面デザインに対応可能な車載用静電容量式フィルムセンサーを開発し、販売を始めたと発表した。操作性やデザイン性が要求される車載用CID(Center Information Display)装置などの用途に向ける。
新製品は、印刷技術を用いてセンサー電極をメタルメッシュ化し、1枚のフィルム基板上に形成した。これにより、これまで2枚必要だったフィルム基材が1枚で済む。また、軽量化や薄型化を図るとともに、曲面デザインなどへの対応も可能である。タッチパネルの感度も大幅に向上するという。
フィルムセンサーの大きさは最大20インチ程度まで対応できる。厚みは0.1mmである。動作温度範囲は−30〜85℃となっている。組み合わせて用いる液晶ディスプレイの高画素化に対しても、メタルメッシュのパターン設計を最適化することで、外観品質などを向上することができるという。液晶表示との干渉対策も施した。
なお、印刷技術を柱としたコンバーティング技術を「FLEXCONVERT」と名付けた。新製品開発の基盤ともなったコア技術である。今後は、同社のインタフェースソリューション事業における新技術ブランドとして、この技術を活用した新製品の開発に取り組んでいく計画である。
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