村田製作所と指月電機製作所は、125℃の高温環境下でも連続使用が可能な、車載用の高耐熱フィルムコンデンサー「FH」シリーズを開発した。
村田製作所と指月電機製作所は2017年7月、車載用の高耐熱フィルムコンデンサー「FH」シリーズを開発したと発表した。125℃の高温環境下でも連続使用が可能となる。
電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)などに搭載される電子部品は、小型軽量化などに加え、これまでより高温環境での動作保証が求められている。特にコンバーターやモーター駆動用インバーターに用いられるコンデンサーは、高耐熱化が必須となってきた。また、電源ラインで用いられるコンデンサーには、ショートモードでの故障を防止するための自己回復(セルフヒーリング)機能も求められているという。
村田製作所は今回、新たな高耐熱フィルム材料を開発した。この材料を用いて、125℃の環境でも連続動作が可能で、自己回復の機能を備えたFHシリーズを、指月電機製作所と共同で開発した。ポリプロピレンフィルムを誘電体とした従来の高耐熱フィルムコンデンサーだと、保証する動作温度は最大105℃が一般的だという。
FHシリーズは、定格静電容量が10〜20μF、定格電圧は450Vである。2017年9月よりサンプル出荷を始める予定。量産は両社が出資する村田指月FCソリューションズで、2018年4月より開始する。
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