米国のアナイスとは、2020年までにNVMe(Non-Volatile Memory Express)対応のオールフラッシュアレイが主流になり、SCSIを置き換えると予測している。
フラッシュストレージの用途はつい最近まで、需要の多いデータストレージ用に限られていた。オールフラッシュアレイの採用数は、ハイブリッドフラッシュアレイをしのぎつつあるばかりでなく、NVMe(Non-Volatile Memory Express)対応のオールフラッシュアレイは、近い将来には主流になると予想されている。
米国のTegile Systemsは、NVMe対応のオールフラッシュアレイ「IntelliFlash Nシリーズ」を発表した。Tegile Systemsのマーケティング担当バイスプレジデントを務めるRob Commins氏は、EE Timesの電話インタビューで、「IntelliFlash Nシリーズは、NVMe対応のオールフラッシュアレイの形でも、回転ディスクドライブと組み合わせたハイブリッドフラッシュアレイの形でも提供が可能だ。Tegile Systemsの管理アルゴリズムは、記憶密度をバランスよく配置する機能を搭載している」と説明した。
「IntelliFlash N-5000」シリーズは、データ削減のための重複排除や圧縮、保存データの暗号化など幅広いデータ管理サービスを提供するという。「IntelliFlash N-5200」は、23T〜46Tバイトの容量で、24個のデュアルポートPCI Express(PCIe) SSDと1個のDWPDドライブ、448GバイトのDDR4と16GバイトのNVDIMMを搭載する。「IntelliFlash N-5800」は、76T〜153Tバイトで、24個のデュアルポートPCIe SSDと3個のDWPDドライブ、3TバイトのDDR4と32GバイトのNVDIMMを搭載する。
Tegile Systemsは、顧客がハードウェアとソフトウェアの両方をアップグレードしなければならない「フォークリフトアップグレード」を常に行う必要がないように、アレイをモジュール式で提供する戦略を取っている。顧客は、コントローラーと同様に、アレイの寿命が来ればドライブを交換することができる。Tegile Systemsは2017年5月に、同社の「Lifetime Storage Program」を拡張して「Lifetime Storage Controller Refresh Program」を追加し、メンテナンス契約の一環として、顧客がアレイ全体を交換するのではなく、ストレージアレイコントローラーを3〜5年ごとにアップデートできるようにした。
Commins氏は、NVMe対応SSDは、すぐにデファクトスタンダードになるだろうと述べている。
IDCのリサーチディレクターを務めるEric Burgener氏は、「IDCは、2020年にはNVMe対応SSDが主流になると予測している」と述べる。さらに、そのころまでにはSCSIを置き換えるだろうとも語った。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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