中国製の2つの超小型PCを分解して見えてきたのは、Intelプロセッサを取り囲むように配置されている中国メーカーのチップだった。Intelチップを中心に構成される「インテルファミリー」では今、中国勢の台頭が目立つようになっている。
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今回は2016年、2017年に発売になったWindows系の小型コンピュータ2機種の分解によって明らかになった半導体に関する情報を掲載する。
1つはポケットサイズの超小型PC「GOLE1」。中国GOLA Technologyの製品である。実際に本機を購入して使っているユーザーも多いのではないだろうか。ポケットサイズにもかかわらず、IntelのCherry Trail(新型Atomの開発コード名)世代のプロセッサ「Z8300」が搭載されている。大きさは135.4×90.4×20mmで、重さは200g。本体が小さいのでディスプレイは5.0型と若干小さめだが、可視性に優れたIPSを活用するので、通常使用ではほとんど支障はない。Windows 10/Android 5.1のDual OS対応である。4Kのストリーミングも可能で、2.4GHz/5GHzのデュアルバンドのWi-Fiも搭載する。少し(結構?)厚めなスマートフォンサイズの製品だ。
図1にGOLE1の梱包箱、外観および背面カバーを取り外した様子を掲載する。実際には2600mAhのリチウムイオン電池も搭載されているので、モバイル機器としての活用も可能である。
出張先でのちょっとしたプレゼンを行うには、非常によい大きさだ。インタフェースはUSBが合計5ポート(microUSB×1、USB2.0×3、USB 3.0×1)、HDMI×1、LAN×1、Audio端子、SDカードスロットまでそろっているので、ほぼネットブック、ノートPC並みの拡張性を持っているといっていいだろう。
実際に弊社では、弊社のレポート100件以上をGOLE1に入れて、出張などで活用している。出先で複雑な作業をしない場合には、GOLE1だけを持って出かけても十分なプレゼンや業務ができるのだ。
電池連続駆動はおおよそ2時間。若干短く感じるが、1回の出張でのプレゼンが2時間以内と仮定すれば、フルスペックのWindows PCがポケットに入るわけだから、非常にリーズナブルだともいえるだろう。右ポケットにスマートフォン、左ポケットにGOLE1を入れる、夢の“手ぶら出張”(カバンなし)に一歩近づいた気がするほどだ。
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