ソニーは2017年10月31日、イメージセンサーや音楽、テレビ事業が好調なことを受けて、2018年3月期通期業績見通しを上方修正した。営業利益については過去最高となる6300億円を見込む。
ソニーは2017年10月31日、2018年3月期通期業績見通しを上方修正し、営業利益は過去最高となる6300億円に達するとした。前提為替レートを円安に見直した他、イメージセンサーを主力とする半導体事業をはじめ、音楽事業、テレビなどホームエンタテインメント&サウンド(HE&S)事業での増益を見込み上方修正に至った。
同日、発表した2018年3月期上半期(2017年4〜9月)業績は、売上高3兆9206億円(前年同期時18.7%増)、営業利益3618億円(同255%増)と大幅な増収増益となった。売上高については、円安影響に加え、モバイルコミュニケーション(MC)事業を除く全事業で増収を達成し、大幅増収となった。営業利益については、半導体事業での大幅な損益改善が大きく貢献した。
半導体事業の2018年3月期上半期業績は、売上高4326億円(前年同期比944億円増)、営業利益1048億円(前年同期比1525億円の改善)。前年同期の熊本地震影響による生産減が解消された上に、モバイル機器向けイメージセンサーの販売数量の大幅増加により売上高が増大。営業利益については、増収効果に加え、カメラモジュール事業の製造子会社の持分全部の譲渡益(275億円)などにより大幅増益となった。
半導体事業における2018年3月期業績見通しは、モバイル向けイメージセンサーの販売数量増加を見込み、2017年8月時点での業績見通しから上方修正し、売上高8800億円(8月時点予想比200億円増)、営業利益1500億円(同200億円増)を予想する。なお売上高予想額8800億円のうち、イメージセンサー売上高として6800億円を見込む。イメージセンサーの生産状況について、副社長兼CFO(最高財務責任者)の吉田憲一郎氏は「現状の生産能力は(300mmウエハー換算で)月産8万8000枚で、(2018年3月に向け)10万枚程度に増やす方針。ウエハー投入枚数は、第2四半期(7〜9月)は1カ月当たり約8万5000枚、第3四半期(10〜12月)の投入は同約8万8000枚となると見ている」と話し、ほぼフル生産状態にあるとした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.