5Gなどに対応、ルネサスが直接変調型LDを開発:動作温度範囲は−40〜95℃
ルネサス エレクトロニクスは、次世代移動通信やIoTネットワーク機器に向けた、直接変調型レーザーダイオード「RV2X6376A」シリーズを発表した。
RV2X6376Aシリーズの外観イメージ
ルネサス エレクトロニクスは2018年3月、直接変調型DFB(分布帰還型)レーザーダイオード「RV2X6376A」シリーズを発表した。4.9G/5GLTE基地局用装置やIoT(モノのインターネット)用ネットワーク機器などの用途に向ける。
RV2X6376Aシリーズは、動作温度範囲が−40〜95℃と広く、素子を冷却しなくても1波長当たり25Gビット/秒の高速伝送を可能とした。CWDM4(Coarse Wavelength Division Multiplexing)標準仕様に準拠しており、4波長を多重化することで100Gビット/秒の高速通信を実現できる。このため、従来のNRZ変調方式を用いた100Gビット/秒QSFP28光トランシーバーモジュールの光源として利用可能である。
RV2X6376Aシリーズは、発振波長が1270nm、1290nm、1310nm、1330nmの4品種を用意した。光出力は7mW(25℃)、SMSR(サイドモード抑圧比)は最小35dB、レーザーの動作電流は最大55mA、レーザーの逆電圧は最大2.6Vである。
新製品は直接変調型レーザーダイオード(DML)技術を用いており、広い動作温度範囲を実現した。同社は、「トランシーバーの設計者は、これまでの電界吸収型変調器集積レーザーダイオード(EML)を用いた設計よりも、格段にシステムコストを低減することが可能」とコメントしている。新製品はベアダイの形態で量産出荷を始めた。
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