講演者のAlfonso Maurelli氏は、STMicroelectronicsの埋め込みフラッシュメモリ技術に関する考え方を以下のように説明する。
まず重要なのは、同社が単体(スタンドアロン)のNORフラッシュメモリ製品で十分な実績を積んでいるということ。そして1トランジスタの浮遊ゲート構造が、最先端のNORフラッシュメモリ技術でもあること。さらに、車載用という厳しい環境に耐えながら、CMOSプロセスとの互換性を維持するためには、埋め込み用途の不揮発性メモリにNORフラッシュ技術を流用することが最も円滑な流れだったということ。これらの理由によって「1T NOR eFlash」を採用している。
なおSTMicroelectronicsは現在では、NORフラッシュメモリの単体(スタンドアロン)製品は扱っていない。まずIntelとフラッシュメモリの合弁企業であるNumonyxを2008年3月に設立して事業を移管した。その後、2010年5月にMicron TechnologyがNumonyxを買収したことで、現在はMicronがスタンドアロンのNORフラッシュメモリ事業を引き継いでいる。
(後編に続く)
⇒「福田昭のデバイス通信」連載バックナンバー一覧
不揮発性メモリ(単体)の栄枯盛衰と埋め込み用途への展開
書き換え100兆回、遅延ゼロで書き込めるFRAM
DRAMについて知っておくべき、4つのこと
3.4MHz動作時消費電流170μAの64Kb FRAM
仮想記憶(仮想メモリ)の基礎
メモリ・アーキテクチャの基礎Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング