NECでdotDataのカウンタパートを担当する同社ビジネスイノベーションユニットエグゼクティブディレクターの森英人氏は、「エンタープライズAIの領域ではGoogleやIBMなど北米企業の取り組みが目立っているが、日本勢としてNECのプレゼンスを高める」ことを目指すと語る。
NECにとっても、AIや機械学習に関する技術や人材をシリコンバレーのスタートアップとして独立させる決断は簡単ではなかった。この点について、藤巻氏は「日本の大企業が、今後成長する分野の事業をカーブアウトする決断をしたことはR&Dの面から見てすごいこと」と評価した。
dotDataは今後、シリコンバレーの高度人材を雇用すること、同社製品や技術をシリコンバレーで磨くこと、外部から資金を調達することなどを通して、迅速な事業拡大を目指すという。また、NECとの関係については資本関係の他に、同社製ソフトウェアの国内独占販売権を付与する。
特に、高度人材の獲得についてはシリコンバレー内でも競争が激しくなっているが、「NECが(dotDataの)バックボーンとなることで、立ち上げ初期の段階から(シリコンバレーの水準に見合う)高度人材の給与水準で人材を確保できる」(森氏)という。
dotDataは、同社製ツールの提供時期を2018年7月ごろと予定している。
NVIDIAが解説するディープラーニングの基礎(前編)
データ専門家でなくともAIを、DataRobotが新サービス
おうちにやってくる人工知能 〜 国家や大企業によるAI技術独占時代の終焉
深層学習は専門家が足りない、米新興企業が指摘
ルネサス MCU/MPUのAI処理性能を今後3年で1000倍に
AIは“人の脳への回帰”でさらに進化する?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング