東芝メモリは2018年5月22日、準備を進めてきた岩手県北上市でのNAND型フラッシュメモリ新製造拠点の建設を2018年7月から着手すると発表した。建屋の完成時期は2019年を予定する。
東芝メモリは2018年5月22日、準備を進めてきた岩手県北上市でのNAND型フラッシュメモリ新製造拠点の建設を2018年7月から着手すると発表した。建屋の完成時期は2019年を予定する。
東芝メモリは2017年9月に、四日市工場(三重県四日市市)に続くNANDフラッシュの製造拠点を岩手県北上市に建設することを決定。これまで建設予定地の造成工事を行うなど建設準備を進めてきた。そして今回、未定だった建屋着工時期を2018年7月に決定した。
東芝メモリでは、「エンタープライズ用サーバやデータセンター向けを中心に3次元フラッシュメモリの需要が中長期的にも拡大が見込まれることから、このたび、建設を決定した。これにより、四日市工場と連携を図りながら、市場拡大に対応できる生産体制を確立し、さらなる事業競争力強化を図る」とコメントしている。
新工場は地震の揺れを吸収する免震構造を採用する他、最新の省エネ製造設備の導入を計画している。さらに、人工知能(AI)を活用した生産システムの導入などにより生産性を向上させるとする。製造設備の導入時期や生産計画については、「市場動向を踏まえ、今後順次決定する」(同社)。また、四日市工場で共同生産を行うパートナーであるWestern Digitalと「協議の上、共同投資を今後進める予定」(東芝メモリ)とし、四日市工場と同様の連携を実施する見込みだ。
東芝メモリは、親会社である東芝のメモリ事業売却方針の下、2018年6月1日に米投資会社が主導して設立された買収目的会社(Pangea)傘下になることが決定している。2018年5月22日には、岩手新工場の着工時期決定とともに、本社事務所を東芝の本社事務所も入居する「浜松町ビルディング」(東芝ビルディング/東京都港区)から、「msb Tamachi 田町ステーションタワーS」(東京都港区)へ移転させることも発表。本社事務所移転時期は「2019年1月めど」(東芝メモリ)としている。
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