HERE OTA Connectは、OEMのバックエンドシステムと車両の間でデータ、ソフトウェアなどを転送し、車両のソフトウェア機能をセキュアに更新、追加することができるサービス。同サービスは、2018年1月に同社が買収したAdvanced Telematic Systems(ATS)の技術が投入された。
そのような状況で、HERE OTA Connectは車載ソフトウェアに特化して設計されたセキュリティフレームワーク「Uptane」を実装している。Uptaneは、米国国土安全保障省の支援を受け、ニューヨーク大学タンドン工科校などが開発に取り組んでおり、オープンソースにより公で検証を受けていることが特長。万が一、攻撃を受けた場合においても影響を緩和することができるという。
Uptaneの実装について(クリックで拡大) 出典:HERE Technologies
HERE OTA Connectでは、「ソフトウェアアップデートを行う場合に、鍵(暗号署名)を1つに限定するのではなく、複数の鍵を用いている。ソフトウェアカタログにアクセスする鍵とキャンペーンディレクトリにアクセスする鍵は別のものを利用し、車両側で一致を確認することで攻撃に対する耐性を高めた」(Ralf Herrtwich氏)とする。
セキュリティの実装について(クリックで拡大) 出典:HERE Technologies
Ralf Herrtwich氏は「HERE OTA Connectは、無線接続で信頼性の高いソフトウェアアップデートが提供できる。また、将来的に出てくるであろうOTAに関する法規制においても、OEMに対してサポートを行うことが可能だ」とまとめた。