富士キメラ総研は2018年6月、5G(第5世代移動通信)システムの関連市場を調査し、その結果を発表した。これによると、2023年の市場規模は、5G対応基地局が4兆1880億円、5G対応エッジ機器が26兆1400億円になると予測した。
富士キメラ総研は2018年6月、5G(第5世代移動通信)システムの関連市場を調査し、その結果を発表した。これによると、2023年の市場規模は、5G対応基地局が4兆1880億円、5G対応エッジ機器が26兆1400億円になると予測した。
今回は、5Gに関連する通信インフラ関連機器/デバイス、サーバ/サーバ関連デバイス、エッジデバイス/機器/サービス、その他関連機器/部材などの市場について調査、分析した。
5G対応基地局市場は、マクロセル基地局、スモールセル基地局、C-RAN(Centralized-Radio Access Network)基地局を対象とした。2023年の市場規模は、マクロセル基地局で1兆180億円が見込まれる。これに対して、スモールセル基地局は2兆9500億円と予測され、市場の拡大をけん引する。5G対応基地局合計では4兆1880億円となる。この時点で5G化率は80.1%になると推定する。
5G対応エッジ機器市場は、スマートフォンやスマートウォッチ、監視カメラ、スマートグラス、ドローン、スマートスピーカーを調査対象とした。エッジ機器全体の市場規模は2019年に3兆5165億円を見込み、2023年に26兆1400億円と予測した。この時点で5G対応比率は60%を超える見通し。こうしたエッジ機器では、高性能CPUコアの実装などにより、これまで以上に放熱対策やノイズ対策が重要だと指摘する。
調査レポートでは、5G導入に連動してバックホールの高速化と大容量化が進むことから、「100G/200G/400G光トランシーバー」を注目市場として挙げた。対象とした光トランシーバーは、伝送速度が100Gビット/秒(bps)以上、伝送距離は数百m〜40kmの領域である。市場全体では2023年に6200億円と予測する。このうち、400G光トランシーバーが3000億円に拡大し、2020年をピークに縮小が想定されている100G光トランシーバーと同等規模になる見通しだ。
今回は、専門調査員によるヒアリングなどを2018年3〜5月に実施した。調査、分析結果の詳細は、「2018 5G/高速・大容量通信を実現するコアテクノロジーの将来展望」にまとめた。
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