昭和電工が高品質SiCウエハーを増産、月産9000枚へ : 今回で3回目の追加投資へ
昭和電工は2018年7月3日、SiC(炭化ケイ素)エピタキシャルウエハー(以下、エピウエハー)の高品質グレード品である同社製品「ハイグレードエピ」について、増産を決定したと発表した。
昭和電工は2018年7月3日、SiC(炭化ケイ素)エピタキシャルウエハー(以下、エピウエハー)の高品質グレード品である同社製品「ハイグレードエピ」について、増産を決定したと発表した。
SiCエピウエハーを紹介する同社Webページ
同社は2017年9月に1回目の、2018年1月に2回目のハイグレードエピ増産を決定しており、今回が3度目の生産能力引き上げとなる。同製品の月間生産能力は、2018年7月時点での5000枚(1200V耐圧用デバイス仕様換算)から、同年9月には7000枚に拡大し、2019年2月には9000枚に到達する。
ハイグレードエピは、直径4インチと同6インチの製品ラインアップをそろえ、「業界最高水準である欠陥密度の低さと高い均一性において高い評価」(同社)を顧客より得ているとする。今回の追加増産決定について、同社は「SiCパワー半導体市場の急成長に伴う顧客からの旺盛な需要に応えるため」と説明している。
増産に関する投資金額は非開示。今後の増産方針について、同社広報担当者は「現時点で特段決定した事項はない。一方で、市場の成長は継続しているため、市場の動向を注視しつつ今後の対応を検討していきたい」と述べている。
新日鉄住金、SiCウエハー事業から撤退へ
新日鐵住金(新日鉄住金)は2017年8月7日、パワー半導体向けSiC(炭化ケイ素)ウエハーに関する研究開発および、事業について2018年1月末をめどにに終了すると発表した。関連資産については、昭和電工に譲渡するという。【訂正あり】
SiCパワー半導体が300℃でも動作する基板構造
昭和電工と大阪大学の菅沼克昭氏が推進するプロジェクトは2016年7月19日、SiC(炭化ケイ素)パワー半導体が300℃の高温域においても安定的に動作する基板構造を開発したと発表した。
SiC高品質薄板化エピウエハーの製品化に成功
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2016年4月14日、東洋炭素がNEDOプロジェクトで開発した技術を応用してSiC高品質薄板化エピウエハーを製品化し、サンプル出荷を開始したと発表した。
GaNウエハー市場は今後5年でよりオープンに
ベルギーEpiGaNは、「PCIM Europe 2017」に出展し、8インチ(200mm)のGaN on Siウエハーなどを展示した。EpiGaNは、GaNウエハー市場は今後3〜5年で、よりオープンになるとみており、そうなれば同社にも大きなビジネスチャンスが訪れると述べる。
SiCなど難加工材半導体向け研磨パッドを開発
帝人フロンティアは、次世代パワー半導体材料として期待されるSiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)の仕上げ加工を、高速かつ低コストで実現できる研磨パッドを開発した。
SiCインゴットのスライス加工、完全自動化へ
ディスコは、「SEMICON Japan 2017」で、KABRAプロセスによるSiCインゴッドスライス工程を全自動化した装置などを実機展示した。
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