セイコーエプソンは、「簡単に使ってもらうために、開発環境にもごだわった」と述べる。「通常、音声再生機能を搭載するには、ナレーターとスタジオを予約し、音声を録音して、チェックして、必要があれば再度録音して、という作業を繰り返す。これにかなり時間とコストがかかっている。さらに、昨年発売したモデルに音声を3つだけ追加したい、といった場合は、全て録音し直さなくてはならない」(セイコーエプソン)
S1C31D50の開発環境では、セイコーエプソンの音声作成ツールを使って、PCで音声データを作成できる。「お風呂が沸きました」など、必要な音声をテキスト入力し、フレーズ間のディレイタイムを調節後、サウンドROM作成のボタンをクリックするだけで、ナレーターの音声とそん色のない音声を作成することができる。日本語だけでなく、英語、中国語、韓国語の計4カ国語に対応している。
PCツール上の音声番号を、HW Processorの制御用レジスタに指定すれば音声を再生できるので、音声データの接続などのコード作成および評価は不要だ。さらに、wavファイルをインポートすることで既存音声も使用できる上に、新たに音声を追加したい場合も、テキストを入力するだけで簡単に行える。
セイコーエプソンは、S1C31D50用の評価ボードも用意している。「任意の音声を出力するまでに、これまではスタジオやナレーターの予約だけで1カ月近くかかっていたものが、評価ボードを使えば約30分ほどでできるようになる」(同社)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.