米国の市場調査会社であるGartnerによると、中国エレクトロニクス業界の巨人であるHuawei Technologiesが、2018年第2四半期(2018年4〜6月)の世界スマートフォン出荷台数で、Appleを超える業績を達成したという。Appleが世界上位2社から外れるのは、初代iPhoneの初期のころ以来のことだ。
米国の市場調査会社であるGartnerによると、中国エレクトロニクス業界の巨人であるHuawei Technologiesが、2018年第2四半期(2018年4〜6月)の世界スマートフォン出荷台数で、Appleを超える業績を達成したという。Appleが世界上位2社から外れるのは、初代iPhoneの初期のころ以来のことだ。
Gartnerは、「Huaweiが今回初めて、スマートフォン出荷台数ランキングにおいて世界第2位を獲得し、Appleを第3位に追いやる結果となった背景には、Huaweiが革新的な新型スマートフォンを投入したことや、Appleのフラグシップ端末『iPhone X』の需要が急激に減速してきている状況などが組み合わさったということがある」と指摘する。
Gartnerのリサーチディレクターを務めるAnshul Gupta氏は、報道向け発表資料の中で、「iPhone Xの需要は、他社の新型機種が発表される前に、早い段階から減速し始めた」と述べる。
Appleが2018年8月30日に行った発表によると、同社は米国カリフォルニア州クパチーノにある本社キャンパス「Apple Park」において2018年9月12日、イベントを開催する予定だという。この時に、最新型のフラッグシップiPhoneを発表するのではないかとみられている。
Gartnerによると、2018年第2四半期の世界スマートフォン出荷台数は、前年比2%増となる3億7400万台に達したという。
Gartnerのライバルである米国の市場調査会社IDCは2018年8月27日の週に、「2018年の世界スマートフォン出荷台数は、2017年の14億7000万台からわずかに減少して、14億6000万台になる見込みだ。減少率としては、1%にも満たない。しかし、2018年後半には上向き、2019〜2022年には1桁台前半の成長を遂げるとみられる」と述べている。
Huaweiは、FBIやCIA、国家安全保障局などの米国の情報機関が、同社の携帯端末に対して安全上の懸念を抱いたために、利益の大きい米国市場からほぼ完全に締め出されているような状態だったにもかかわらず、世界スマートフォン出荷台数ランキングにおいて、第2位の座を獲得した。
Gartnerによると、Huaweiの2018年第2四半期のスマートフォン出荷台数は、前年同期比39%増となる約5000万台に達し、市場全体の13.3%のシェアを占めたという。一方、iPhoneの出荷台数は、前年同期比1%未満というわずかな増加率で4470万台となり、市場シェアは全体の11.9%だった。
Gupta氏は、「Huaweiは引き続き、革新的な機能を搭載するスマートフォンを実現し、製品ポートフォリオを拡大することにより、大規模な顧客セグメントをサポートしていくだろう」と述べている。
また同氏は、「Huaweiが2018年第2四半期の出荷台数を増加させることができた要因としては、同社の流通網や、ブランド構築、『Honor』シリーズの位置付けなどが挙げられる。同社のHonorシリーズのスマートフォンは、世界70カ国の市場に出荷されており、同社の成長をけん引する主要な要素の一つとなっている」と述べる。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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