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» 2018年11月27日 11時30分 公開

AMDの製品発表で見えた7nmプロセスへの期待と懸念オープン性に対する要求も(2/2 ページ)

[Rick Merritt,EE Times]
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オープンなエコシステムも必要に

 英国のある研究者は、NVIDIAのGPGPUソフトウェアについて、「NVIDIAのGPU向け並列コンピューティングプラットフォーム『CUDA』を、他社の開発者が将来的に機能を追加したり、CUDA API(Application Programming Interface)向けに独自のランタイムを実装したりできるオープンエコシステムにすることが望まれる」と述べている。

 別の研究者は、「NVIDIA固有のOpenCL拡張用のドキュメントやそのバグ管理の担当者の雇用も必要になる」と指摘している。

 米国のある研究者は、「オープンな並列プログラミング向けの高品質な標準規格を顧客が求めるまで、状況は改善されないだろう。それが研究者に葛藤をあたえている」と語る。

 AMDやIntel、NVIDIAの一部の関係者は、自社の取り組みの正当性を主張して議論を繰り広げている。

 あるベンダーは、「並列コンピューティング用ライブラリ『OpenMP 5.0』がリリースされることは、GPUコンピューティングにとって非常に喜ばしいことだ。OpenMP 5.0のリリースは、AMDのGreg Rodgers氏とNVIDIAのJeff Larkin氏、OpenMPワーキンググループの他のメンバーの多大な努力の成果だ」と語った。

7nm製品の性能は?

 ハードウェアに関しては、AMDのEpycとVegaが7nmノードで初めての製品となる。

 TSMCは2017年3月に、「当社の7nmプロセスでは、16FF+ノードと比べて処理速度が最大35%向上し、消費電力が60%に低減される」と述べている。これに対し、AMDの説明は、「14nm製品と比較して処理速度が25%、消費電力が50%低減する」というものだった。

 AMDのCTO(最高技術責任者)を務めるMark Papermaster氏は、7nmチップのリリース当日に実施されたインタビューの中で、「TSMCは、リング発振器のような基本デバイスの計測を行っていた可能性がある。当社が発表したのは、実際の製品の値だ」と述べている。

 Papermaster氏は講演の中で、「半導体のプロセスノードの微細化には、よりコストが掛かるようになり、ムーアの法則は減速している。これまでのように動作周波数を向上させられなくなっている」と述べる。同氏は同講演の中で、7nmノードへの移行を「マスクの数、寄生容量、抵抗の増加を伴う、“手荒な”動作周波数の向上」と表現した。

【翻訳:滝本麻貴、田中留美、編集:EE Times Japan】

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