Maximは、2014年には、産業用IoTプラットフォームの第1弾製品となる「Micro PLC」を発表した。体積が54cm3と、一般的なPLCに比べかなり小型になっている。2016年には第2世代となる「Pocket IO」を発表。Micro PLCに比べ、さらなる小型化と低消費電力化を図った。
そして2018年11月には、第3世代となる「Go-IO」を発表、デモを「electronica 2018」(2018年11月13〜16日、ドイツ・ミュンヘン)で披露した。Go-IOは、Pocket IOを10分の1の体積にまで小型化し、12cm3を実現している。消費電力もPocket IOに比べて50%に抑えた(関連記事:「Maxim、新たな産業用IoTプラットフォームを発表」)。
electronicaでは、このコンセプトを示すべく、「ユーザーが手書きしたサインを読み取り、それをサッカーボールに書くシステム」を1台のGo-IOで動かす様子を披露した。同システムにはもう1台、Go-IOを備えていて、これはシステムのヘルスモニタリングに使われる。具体的には振動や照度、周囲の温度やGo-IO自体の温度などをモニタリングしている。これら2台のGo-IOは互いに通信している。

左=このGo-IOで、デモに用いているシステムのアナログ処理を行っている/右=もう1台のGo-IOでは、システムのヘルスモニタリングを行っている。その結果をリアルタイムでタブレットに表示している(クリックで拡大)冒頭で述べたように、Maximが、Go-IOをはじめとする産業用IoTプラットフォームで実現を目指す「インテリジェンス」は、ディープラーニングのことではない。例えばGo-IOを搭載したマシンに推論も追加したい、という場合には、推論用アルゴリズムを実装したアプリケーションプロセッサが必要になる。
まだ初期段階の産業用IoT、大きく発展する可能性
Maxim、新たな産業用IoTプラットフォームを発表
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