この日、発表したTraveo IIは、主にボディ制御用途向けの3シリーズ。8Mバイト容量のフラッシュメモリを内蔵し、最大動作周波数350MHzのArm Cortex-M7コアを2個搭載する「CYT4BFシリーズ」と、最大動作周波数160MHzのArm Cortex-M4コアを搭載する「CYT2B7シリーズ」(フラッシュ容量1Mバイト)と「CYT2B9シリーズ」(フラッシュ容量2Mバイト)の3シリーズだ。今後、Arm Cortex-M7を1個搭載するシリーズや、Arm Cortex-M4のシングルコア構成でよりフラッシュメモリ容量が小さい製品シリーズもボディ制御用途向けに拡充する。さらに、第1世代Traveoの主力用途の一つだったクラスタ用途に向けたグラフィックスエンジンを搭載したシリーズも開発、展開するという。
電力当たりの処理性能については、CYT2B7シリーズで第1世代Traveoよりも35%向上したという。またディープスリープモード時の消費電流も第1世代Traveoの50μAから35μAにまで低減したという。
Traveo IIでは、無線経由でファームウェアのアップデートが行えるOTA(Over The Air)機能に対応する点も特長。具体的には、動作を止めることなくファームウェアアップデートを行えるようメモリ領域を2つに分割する機能や、セキュアなアップデートを実現するための暗号化アクセラレータなどを持つHSM(Hardware Security Module)を備える。なお、Traveo IIでは、セキュア機能の処理を行うために、メインのCPUコアとは別にArm Cortex-M0+コアを搭載し「高度なセキュア処理が行える」としている。
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