日立超LSIシステムズは、ディープラーニング技術を用い、カメラの入力画像から物体の検出や測距を行う「画像認識ソリューション(組み込み向け)」の機能を強化した。
日立超LSIシステムズは2019年3月、ディープラーニング技術を用い、カメラの入力画像から物体の検出や測距を行う「画像認識ソリューション(組み込み向け)」の機能強化版を発表した。4月1日より供給を始める。
監視カメラや自動運転システム、ロボットシステムといった分野では、障害物検知などの用途でディープラーニングによる画像認識技術を活用する動きが高まっている。同社でも、カメラの入力画像から自動車や人物、障害物などを検出する「物体検出ソフトウェアライブラリー」や、検出物体までの距離を推定する「測距ソフトウェアライブラリー」を提供してきた。ただ、これまでのシステムは、入力するカメラが1台、距離推定は固定カメラに限定されていた。
そこで今回、コントローラ1台に最大4台のカメラを接続して、その入力画像から物体検出や距離推定を行えるようにした。これにより、最大360度の監視が可能となる。物体の検出や距離の測定はカメラ1台ごとに行っている。もちろん、独自のDNN(Deep Neural Network)モデルにより、物体を高速に検出することができる。遠方や小型の物体検出に向けて「高解像物体検出ソフトウェアライブラリー」も用意している。
また、移動体に装着して物体までの距離を推定することにも対応した。利用条件として搭載車両は時速20km以下で走行し、搭載カメラの取り付け位置は路面から高さ0.5〜5.2m、路面はアスファルトやコンクリート、土、芝、砂利などの舗装路となっている。
提供する標準機能で、自動車や人物、白線などを検出できる。追加学習サービスとして教師データ作成サービスや学習パラメーター作成サービスなども用意しており、標準機能以外の物体検出にも対応することが可能である。
なお、価格については個別見積もりとなっている。新製品は組み込み向けだが、PC向けは既に機能強化版を供給中である。
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