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VLSIシンポジウム 2019 開催概要を発表京都で2019年6月9〜14日開催(3/3 ページ)

» 2019年04月19日 12時30分 公開
[竹本達哉EE Times Japan]
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VLSI回路シンポジウム注目論文

  • マルチモード細胞センサー/電気刺激発生器アレイ(Georgia Institute of Technology)
    • チップ上に培養した細胞に対して多角的な計測を行うセンサー。130nm標準CMOSプロセスで実現されており、電位、光、4端子インピーダンスイメージングを行うことができる。
  • IoT応用向け低電力組み込みフラッシュメモリ(ルネサス エレクトロニクス)
    • 65nm SOTB(Silicon On Thin Buried oxide)プロセスによる1.5Mバイトの2T-MONOSフラッシュマクロ。64MHzで動作する混載フラッシュであり、読み出し電力は0.22pJ/ビットと低く、環境発電で動作する機器などに適用できる。
  • Time-of-Flight(ToF)測距用CMOSイメージセンサー(Samsung Electronics)
    • 5nmの裏面照射プロセスを用いた640x480、7μm画素の間接型ToF CMOSイメージセンサー。1画素あたり同時にアクセス可能な4つのタップ(ゲート)を用い、従来の2-tap型に比して偽信号が発生しない距離画像を達成した。
  • スケーラブルなマルチチップモジュールベースのDNNアクセラレータ(NVIDIA)
    • マルチチップモジュール(MCM)上に36チップがメッシュ型ネットワークで結合されたスケーラブルなDNN(ディープニューラルネットワーク)アクセラレータ。16nmプロセスの試作品は,1.29TOPS/mm2、0.11pJ/op、4.01TOPSの1チップでのピーク性能を達成するとともに,ピーク時127.8TOPSと2615イメージ/秒のResNet-50の推論を36チップシステムで可能にした。
VLSI回路シンポジウム注目論文の概要(1) (クリックで拡大) 出典:VLSIシンポジウム委員会
左=マルチモード細胞センサー/電気刺激発生器アレイ
右=スケーラブルなマルチチップモジュールベースのDNNアクセラレータ
  • ノーマリオフコンピューティングのためIGZOを用いたMCU(半導体エネルギー研究所)
    • 電源遮断中に演算ユニットとメモリの双方にデータを保持することを可能とし、1クロック(21ナノ秒)での退避処理を実現しつつ、4.49マイクロ秒という高速な復帰処理を実現。60nmのIGZOプロセスで実装。
  • 5G IoT向けDC/DCコンバーター(University of Texas at Dallas)
    • 5G(第5世代移動通信)対応IoT機器の電源回路に適したDC/DCコンバーター。二重適応型ヒステリシス制御で1A/3ナノ秒という傾きの負荷変動に対して、負荷増加時、負荷減少時それぞれで247ナノ秒、387ナノ秒という短時間で目標電圧に対して1%以内に出力電圧が収束。
VLSI回路シンポジウム注目論文の概要(2) (クリックで拡大) 出典:VLSIシンポジウム委員会
左=ノーマリオフコンピューティングのためIGZOを用いたMCU
右=5G IoT向けDC/DCコンバーター
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