ルネサスは、開発した新しいPIMをベースにAIアクセラレーターを開発し、それを実装したテストチップを作成した。PIMの他、制御するためのロジックブロック、入出力情報を保持するためのSRAMブロックで構成されるクラスタが、4基搭載されている。クラスタは、CPUのコアに相当するもので、今回のように4基搭載している場合、4種類のAI処理を同時に行えるという。
野瀬氏は「従来のPIM関連の技術発表は、原理実証するだけのものが多く、画像認識のニューラルネットワークをチップ内で完結できる機能を搭載しているようなものはなかった。われわれが今回試作したチップは、チップ内部でシステムレベルの動作が可能になっている」と述べた。
ルネサスは、e-AIの処理性能を1年半ごとに10倍にするというロードマップを持っているが、今回の新しいPIMは、10TOPS/Wクラスの性能を実現するための要素技術の一つになると位置付けている。
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