「第5世代(5G)移動通信システム」の内容を紹介するシリーズ。今回は、5Gで利用する3つの周波数帯と、移動体通信事業者4社の割り当てについて説明する。
電子情報技術産業協会(JEITA)が発行した「2019年度版 実装技術ロードマップ」に関する完成報告会(2019年6月4日に東京で開催)と同ロードマップの概要をシリーズでご報告している。今回はその第21回である。
本シリーズの第15回「自動車用エレクトロニクスの放熱構造)から、ロードマップ本体の第2章第5節に当たる「新技術・新材料・新市場」の概要を紹介している。「2.5 新技術・新材料・新市場」には、「2.5.1 サーマルマネジメント(熱管理)」と「2.5.2 マイクロLED」、それから「2.5.3 5G移動通信システム」の3つ項目がある。前回から、「2.5.3 5G移動通信システム」の概要と、第2章第2節第1項の「2.2.1 情報通信概要」の中で5G移動通信システムに関する部分を紹介している。今回は「2.2.1 情報通信概要」の中で、5G移動通信システムに関する部分の続きをまず説明する。
第5世代(5G)の移動通信システムは、3つの周波数帯を利用する。「サブシックス」と呼ばれる3.7GHz帯および4.5GHz帯と、ミリ波帯域の28GHz帯である。3.7GHz帯には帯域幅100MHzの枠を5枠、4.5GHz帯には同じく帯域幅100MHzの枠を1枠、それぞれ移動通信事業者に割り当てる。28GHz帯には帯域幅400MHzの枠を4枠、用意している。また4.5GHz帯と28GHz帯には、自営用などで使える割り当て枠が別途、存在する。
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