エンドポイントAI向け新Cortex-Mプロセッサ&NPU : 従来比最大480倍のML性能を実現 (3/3 ページ)
MLの性能については、理論上のパフォーマンス最大値としてCortex-M55が従来比15倍、Ethos-U55が32倍を発揮。2つを組み合わせることで従来比480倍のパフォーマンスを発揮するとしている。
また、音声認識を用いたボイスアシスタントのアプリケーションを実際に動作させた場合のCortex-M7とのベンチマーク比較では、Cortex-M55上で動作させた場合で6倍、さらにCortex-M55とEthno-U55をヘテロジーニアスで組んだシステムで実行した場合には50倍の性能を発揮したという。エネルギー効率についても同様にCortex-M55のみで動作させた場合で7倍、Cortex-M55とEthos-U55の組み合わせの場合25倍の高効率を実現している。
パフォーマンスの比較(クリックで拡大)出典:Arm
Armは今回のこの2つのIPが、これまでCortex-AやGPU「Mali」シリーズなどで対応してきた「非常にワークロードの高い推論アプリケーション」と、既存のCortex-Mシリーズで対応してきたシンプルな処理の中間の「これまで抜けていた間のエリアをカバーする」ものと位置付けている。具体的なアプリケーションとしては、音声認識や画像処理などを挙げている。
ソリューションごとの住み分け(クリックで拡大)出典:Arm
ArmはこれらのIPを用いたパートナーの最終半導体製品の出荷スケジュールは、2021年初頭と見込んでいる。既にCypress Semiconductor、STMicroelectronics、Samsung Electronics、NXP Semiconductorsなどが採用意向を表明している。
次世代の車載ゲートウェイ向けプロセッサ、NXPが発表
NXP Semiconductorsは2020年1月6日、車載システム向けのコンピューティングアーキテクチャ「NXP S32プロセッシングプラットフォーム(以下、S32)」の新しいファミリーとして車載ネットワークプロセッサ「S32G」を発表した。
NVIDIAの自動運転向け新SoC「Orin」、性能はXavierの7倍
NVIDIAのCEO(最高経営責任者)を務めるJensen Huang氏は2019年12月16〜19日に中国の蘇州で開催した「GPU Technology Conference」に登壇し、同社の自動車ポートフォリオにおける次世代SoC(System on Chip)「Drive AGX Orin(以下、Orin)」を紹介した。
ソシオネクスト、エッジAIソリューションで協業
ソシオネクストは、Foxconn Technology Groupおよび、Network Optixと共同で「エッジAIソリューション」を開発した。
超低消費電力SoCで音声ユーザーインタフェース
ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)は、「ET&IoT Technology 2019」(2019年11月20〜22日、パシフィコ横浜)で、192kHz/32ビットハイレゾ音源に対応した低消費電力のオーディオSoC(System on Chip)「LC823450/82345x」による音声ユーザーインタフェースなどを紹介した。
Huaweiを手放せなかったArm
ArmとArm China、HiSilicon(Huaweiの半導体チップ部門)の経営幹部たちが、2019年9月25日(現地時間)の朝、中国・深センのインターコンチネンタルホテルにおいて、秘密裏に会合を開いたという。2019年5月には、ArmがHuaweiとの取引を禁止すると報道されたが、両社はそれを一蹴するようなコメントを出している。
Armがカスタム命令に対応、「Cortex-M33」から
Armは、2019年10月8〜10日に米カリフォルニア州サンノゼで技術者向けイベント「Arm TechCon 2019」を開催した。そこでのビッグニュースの一つは、カスタム命令を「Cortex-M」コアに実装できるようにする「Arm Custom Instructions」である。
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