では最後に、(3)の「「呼びかけ」システム」の作り方を説明します。
このシステムは、自宅のPCから音声ファイルを起動して、運転手にメッセージを送付するものです。
(1)秋月電子通商で、TPA2006使用 超小型D級アンプキットを購入します
(2)音声ファイルを作って、ラズパイに放り込みます
私の場合は、「ボイスロイド「結月ゆかり」」で音声ファイルを作って(参考)、mp3ファイルに変換した後、SFTP(SSH File Transfer Protocol)で音声ファイルを/home/piに送り込みました。音声ファイルのサンプルはこちらをクリックしてください。
(3)mpg321とgpioコマンドをインストールします
$ sudo apt-get install mpg321 $ sudo apt-get install wiringpi
(4)gpioの稼働を確認します
>gpio -v
gpio version: 2.50
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This is free software with ABSOLUTELY NO WARRANTY.
For details type: gpio -warranty
Raspberry Pi Details:
Type: Pi 3B+, Revision: 03, Memory: 1024MB, Maker: Sony
* Device tree is enabled.
*--> Raspberry Pi 3 Model B Plus Rev 1.3
* This Raspberry Pi supports user-level GPIO access.
(5)TPA2006の、はんだ付けと配線をします
(1)の部分をはんだ付けしてショートさせます(理由は知りません)
(2)と(3)のピンをスピーカー(8Ω 0.3W)に接続します
(4)のピンをラズパイのグランド(6番ピン)に接続します
(5)のピンをラズパイの3Vへ(1番ピン)へ接続します
(6)のピンをGPIO18(12番ピン)に接続します。
(6)簡単な試験
>sudo gpio -g mode 18 pwm >mpg321 wait4me.mp3
これで音声がスピーカーから聞こえてきたら成功です。
>alsamixer
これで、ボリューム調整ができます。
(7)その他
GPIO18(12番ピン)は、みちびきの1PPS信号用に差してあるが、当面使う予定はないので、こっちを外して音源にして使うことにしました。
(8)自動起動化
(A)概要
コマンドから、"sudo gpio -g mode 18 pwm"をやるのと同じイメージです。
(B)設定
/home/pi/sounder.py
#!/usr/bin/python # -*- coding: utf-8 -*- import os import time os.system("sudo gpio -g mode 18 pwm")
$ sudo chmod +755 /home/pi/sounder.py
/usr/lib/systemd/system/sounder.service
Description=Sounder Daemon [Service] ExecStart=/home/pi/sounder.py Restart=always Type=simple [Install] WantedBy=multi-user.target
$ sudo systemctl daemon-reload $ sudo systemctl enable sounder
再起動した後、TeraTermから車載の"$ mpg321 wait4me.mp3"を押下して、音声が出力されれば成功です。
以上、3つのサービスの構築方法について説明しましたが、実際の運用では課題が山積です。
特に、「SOS通知システム」については、タブレットを自動起動させる方法が分かっていません。父(故人)が自分で「タブレットの電源入れて、無線LANの設定をして、ブラウザを起動する」なんてことは、そもそも想定がナンセンスです(そういう操作ができるくらいなら、行方不明になったりしない)。
一番望ましいことは、最初から、こういうサービスが最初からイントールされている自動車が販売されることでしょう ―― そういう自動車が売れるかどうかは不明ですが、これからの日本においては、潜在ユーザー数が増えていくことは確実です。
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